2020年12月18日にAmazon Locationがプレビューになりました
以下公式ページです
Amazon Location — マップと位置の認識をアプリケーションに追加
この中の最初の文に以下のような記述があります
私たちは、マップ、位置認識、その他の位置ベースの機能をウェブやモバイルのアプリケーションに簡単かつ費用効果の高い方法で追加できるようにしたいと考えています。これまでこうした機能の追加は複雑で高くつくだけでなく、単一のプロバイダーのビジネスモデルやプログラミングモデルに縛られていました。
単一のプロバイダーとはやはりG社ですかね🤔
Amazon Location Service
いわゆるマップを利用することができます。
どこにいるかを認識し、それに応じて応答するアプリケーションを構築できます。
とあるので、現在地を取得してそれに応じて機能を提供するアプリケーションを構築できるようです。
できること
マップの表示、住所の検証、ジオコーディングの実行 (住所の場所への変換)、パッケージやデバイスの移動の追跡などを行うことができます
ジオコーディングの実行とは、緯度経度から住所へ変換することですね
ジオフェンスも設定できるようです。
これはある一定の区画(ジオフェンス)を設定して、デバイスがエリアに出入りした時に通知を受け取るということができるそうです。
アクセス方法
AWSのマネジメントコンソール、AWS CLI、APIからアクセスが可能です
また、Mapbox GLやTangramなどの既存のマップライブラリを使用することもできます。
APIからアクセスができるので、すべてのプラットフォームで利用できそうですね!また、AWS CLIでも利用できるようなので、テストのときやbotを動かす時にも便利かもしれません
ユースケース
AWSがユースケースを公開しています。
Common use cases for using Amazon Location Service
翻訳の引用です
たとえば、AmazonLocationは、モバイルアプリでコーヒーを注文した顧客が近くにいるときに通知を求めるイベントをトリガーできます。さらに、ジオマーケティング機能を構築して、小売業者が対象店舗の近くにいる顧客に割引コードやデジタルチラシを送信できるようにすることができます。
この使い方はとっても飲食店などからしたら効果的かもしれませんね。
自社のアプリをインストールしているユーザーに、お店に近づいたら通知というのはとても効果がありそうです。
料金
最初の3ヶ月は一定の使用量は無料です。
詳しくはドキュメントを御覧ください。
Amazon Location Service Pricing
Google Map APIと比べるとどうか
類似のサービスのGoogle Map APIと比べるとどうでしょうか
Google Mapsでは一ヶ月あたり$200分まで無料です。
サービス | Amazon Location | Google Maps Platform |
---|---|---|
マップを表示 | $0.04/1000リクエスト | $2/1000リクエスト |
単純にマップの表示の利用料金だけを比べるとAmazon Locationのほうが安そうです。
しかしGoogle Maps Platformは$200までは無料の点、AndroidのSDKでの利用料金は無料なので、マップを表示するだけなら、(料金の詳しい計算はしていませんが)Google Maps Platformのほうが良いかもしれません。
顧客のGoogle Mapアプリのインストール率が高いことと、ストリートビューも利用できるためです。
リージョン
以下のリージョンで利用可能です。日本で利用可能なのが嬉しい…!
- 米国東部 (バージニア北部)
- 米国東部 (オハイオ)
- 米国西部 (オレゴン)
- 欧州 (アイルランド)
- アジアパシフィック (東京)
まとめ
単純にマップのみを利用するというよりは、位置情報をトリガーに機能を提供することに長けているようなサービスです。
AWSのユースケースでもそのような使い方が記載されています。ジオフェンスを利用して前日にお店に訪れた顧客に通知を送る。といったこともできそうです。